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■ 賢い家づくりの正体(8)

【間違いだらけの“200年住宅”に騙されない】

 

木組み構造躯体.JPG 世間では、200年住宅という言葉が乱立している。
基本的な条件や概念も無いままに振り回されている人も少なくない。
だいたい、どんな家が200年住宅なのか?
もっというと何で100年住宅ではなく200年住宅なのか?
こんな単純な疑問に答えている情報がほとんど無い。
これから家づくりを計画している人に失礼な話だ。
混乱の種をまき散らすのは考え物だ。
 

そこで、200年住宅に関わる沢山の誤解を払拭しておく必要があるので触れてみたい。

 

代表的な間違いや誤解を2つお伝えすることにする。

誤解(1)

基本的概念の誤解が甚だしい。
新築した住宅が200年そのまま維持されるなどと勘違いしている人が多い。
また、そういう住宅をつくってくれると誤解してしまう方も多い。
確かに「ストック住宅」とか「“量”から“質”へ」と表現してきた。
しかし、根本的に誤解がある。
概念として長く維持できる住宅づくりを推進することは良いことだとお伝えしてきた。
これは、概念だ。
では、現実的具体的にはどんなことなのか。 
いたって単純な考え方だ。 実は、「瑕疵担保責任履行法」(09年秋から引渡しの物件から、新築住宅を引き渡すには保証金か、保険加入を業者は義務付けられる)の中身から言うと以前より10年間の建物の瑕疵責任が義務図けられている(姉歯元設計士やヒューザーの構造計算偽装事件のときも同様)。
しかし、いくら法制化されていても住宅会社が倒産してしまうと責任保証を現実には履行できず、購入者であるお施主様は泣き寝入りすることになる。
また、10年以上の保証を宣伝しているところもあるが、これは検査を前提とした延長保証によって可能となっている。
簡単に言うと家電と同じで1年間は無料で保証されるが、多少の出費で3年間まで保証してくれるという仕組みと同じだ。
つまり、10年経過した時点で検査をし、保険が定める箇所を修繕してから延長保険に加入し更に10年を保証してもらう。 

10年×20回(点検・メンテナンス)

=200年住宅

これこそが、200年住宅の正体であり概念といえる。
つまり、中古住宅流通が法律の基本的な考え方に組み入れられているからに他ならない。
住宅会社やお施主様の意気込みなどで客観性は担保されない。
だから、第三者の検査機関が検査をして修繕箇所があれば指摘し、完全に指示道りになったことを確認し延長保証を行う。
例外なく、住宅会社サイドが大手であろうが個人大工さんであろうが同じなのだ。 

 

誤解(2)

そもそも、200年住宅などというものは世の中に存在しない。
この言葉は、あくまでも長期優良住宅を意味した愛称のような存在だといえる。
しかし、この言葉の出所は「国土交通省」だったと思う。
じゃー「200年住宅」というものは何なんだぁ~?と首を斜めにしたくなるのも無理からぬこと。
国土交通省は、現在「超長期優良住宅」という表現や「長期優良住宅」ということばで語っている。
ただ今「超長期住宅先導的モデル事業」の受付を、H20,4月11日に説明会を開き募集をはじめている。


◆事業主旨
超長期住宅先導的モデル事業は、「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う」というストック社会の住宅のあり方について、具体の内容をモデルの形で広く国民に提示し、技術の進展に資するとともに普及啓発を図ることを目的にしております。
この観点から、先導的な材料、技術、システムが導入されるものであって、住宅の長寿命化に向けた普及及び啓発に寄与するモデル事業の提案を公募によって募る。 
(国土交通省より)


新築して何もせずに200年維持できる住宅を意味しているわけではない。
勝手に言葉が独り歩きしているのだ。 

だから、大きく誤解されてしまう。

怖いのは、この言葉が拡大解釈され、つまらない犯罪に繋がらなければと願うばかりだ。 


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