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■ 賢い家づくりの正体(3)
【ストック型住宅】
”住生活基本法”の中に「ストック型住宅」という言葉が出てくる。我々住宅業界や一般の方にとって馴染みの薄い行政用語なのか?
しかし、言葉がどうであろうと、要は「量」の時代から「質」の時代にシフトチェンジしますよ。といっていると理解すればいい。
住宅づくりのローコスト化やスピード化が齎した弊害ともいえる「ビルド&スクラップ」。20年から30年周期で住宅を建て替えるという馬鹿げた日本の住宅文化が出来上がってしまった愚かさを反省しなければならない。
この責任は、国策にもあるが、一番は我々”人”にあるといえる。
先進国の住宅に対する捕らえ方や、家の寿命観についてや、生活スタイル、もっというと生き方を捕らえてみると、どうやらそれは日本人とは大きく違っているようだ。
ヨーロッパ諸国では、エコロジー、スローフードなどという言葉が生活スタイルの価値を表している。
アメリカにおいても近年ロハスなどという言葉を生み出した。
どうやら・・・・・
成熟した国々では、幸せな生き方を生活スタイルの重要性に最も関心が寄せられている。
だから、「もったいない文化」発祥国として「ビルド&スクラップ」を背景とした短命な住宅づくりを反省しなければならない。
資源の無い国がすることでもないし、行き場の無いゴミの溢れる国土にしていいはずもない。
全国各地では、焼却場建設を計画しても成立しない。
住宅産業を営む日本中の住宅メーカー、ビルダー、工務店も本気で目を覚まさなければ取り返しがつかなくなるかもしれない。
たぶん、そんなに時間は残されていないような気がしてならない。
”住生活基本法”には、そんな深く重い意味が込められているに違いない。
「量」から「質」へ「賢くあれ日本人」という忠告とも聞こえる。
なんとしても未来永劫大きな価値を放ちつづけ、世界に誇れる日本の住文化を再構築しなければならない。
古民家がもてはやされるのは、建築資金の優劣を超越した価値観である。
快適か否かというよりも価値があるかどうかは大きなことだ。
時を重ねるほどに深い味わいの増す先の先を見越した考え方であり、心が希求してしまう暮らしの形を表現したもののような気がする。
普遍的なデザイン。
味わい深い素材感。
逞しい安心感。
かつての日本民家が持っていた時代を超越した家族をいつでも受け止めてくれる柔軟な「田の字」の間取りは、世界に誇れる考え方だと今更に感じる部分がある。日本人の原点をもう一度見つめなおし、充足感漂う住宅文化をもう一度考え、作り直す必要がある。
私達には、幸いなことに過去という立派な教科書がある。
先人達が重ねてきた素晴らしい知恵を学ぶことができる。
だから、古民家に対し高い評価をする外国人が後をたたないのも日本人の優秀さの現われだといえる。
今こそ、世界一感性豊かな民家をつくってきた優秀な国民性を呼び覚まし、住宅をつくろう。
そこに、地球温暖化の抑止の技術を組み込めばいい。
快適な暮らしを担保する最新のテクノロジーも組み込めるはずだ。
しかし、絶対に大きな反省を忘れてはならない。
もう一度考えてみたい。
「便利」「早い」「綺麗」は、一見良いことのように感じるかもしれない。
その前に「将来問題が発生するか?」「それはどんなことか?」「それは解消できるのか?」「それは未来が幸せといえるのか?」「自分だけでなく周辺の環境は人に問題を残さないのか?」「世界や地球にとって良いことなのか?」こういう見地から住宅づくりを考えて聞かなければならない。
次回は、どういう住まいが「賢い家づくり」に繋がるのかを更に具体的に迫りたい。








